ドクターラスカル23330®
可能な限り毎日夜23時30分から医療と政治のおもろい話適度にフランク内容は真面目に真剣に話します。ルールある雑談専門は(新生児・血液・循環器)

「川崎病」(全身血管炎)

Live Announcement
「川崎病」(全身血管炎)
私の専門領域の一つである「川崎病」についてお話ししたいと思います。

川崎病は血管炎の1つであり,乳児および1~8歳の小児に発生しやすく,ときに冠動脈を侵す。遷延する発熱,発疹,結膜炎,粘膜炎症,リンパ節腫脹を特徴とする。冠動脈瘤が発生し,破裂する,あるいは心筋梗塞を引き起こす可能性がある。診断は臨床基準により行われ,本疾患と診断されれば,心エコー検査が行われる。治療はアスピリンと免疫グロブリン静注療法である。冠動脈血栓には,線溶療法または経皮的インターベンションが必要となることがある。
(MSDメルクマニュアルより抜粋)

通常は38.9℃を超える発熱で始まり、1~3週間にわたって熱が上がったり下がったりします。発症から1~2日のうちに眼が赤くなりますが眼から分泌物は出ません。発症から5日以内に、体幹、おむつのあたる部分、口や腟の内側などの粘膜に、赤い発疹(斑状であることが多い)が現れるのが普通です。のどが赤くなり、唇は赤く乾き、ひび割れて、舌がイチゴのように赤くなります。さらに手のひらと足の裏も赤色または紫がかった赤色になり、しばしば手足が腫れます。発症から約10日後に手足の指の皮膚がむけ始めます。首のリンパ節が腫れることが多く、軽い圧痛を伴います。症状は2~12週間続きますが、もっと長引くこともあります。

患児の約50%で、心臓の拍動が速まったり不規則になったりという心臓の異常が、通常は発症から1~4週間後に現れます。治療しなければ、心臓に異常がある小児の半数(全体では約5人に1人)に、心臓の最も深刻な問題である冠動脈の壁の膨らみ(冠動脈瘤)が発生します。この冠動脈瘤は破裂したり、血栓の原因になったりして、心臓発作や突然死を招きます。

このほかに、脳を覆う組織の炎症(髄膜炎)、耳、眼、肝臓、関節、尿道、胆嚢(たんのう)の炎症などがみられることがあり、いずれも痛みを伴います。これらの症状はいずれ治癒し、永久的な障害を残すことはありません。

解説引用資料

川崎病について(国立生育医療センター)
www.ncchd.go.jp/hospital/sickness/chil..

川崎病(日本血液製剤機構)
www.jbpo.or.jp/kd/symptom.html

Comments